11/19 yokohama crit


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ハイライトです

 

こんにちは。

 

TBです。

 

今回は11/19に横浜の赤レンガ倉庫で開催されたyokohama critのブログです。

結論から申し上げますと、自分の6年間の自転車競技生活の中で最も刺激的なイベントでした。

このブログ、普段はピストヒルクライムブログと私の備忘録的レースブログですが、今回ばかりは勝手にyokohama critダイレクトマーケティングブログ(広告費なし)となります。

以下に、yokohama critが如何に最高だったかを書いてまいります。

 

 

そもそもピストクリテとは

今回のyokohama critはピストクリテリウムの大会です。

•そもそもピストクリテリウムとは何か。

文字通りピストで走るクリテリウムです。

•そもそもピストとは何か。

ピストとは一般的に知られている自転車とは異なり、一輪車の様に後輪の動きに足が連動する自転車です。技術があればバックすることもできるので、それを利用して走ったり止まったりできる自転車がピストバイクです。

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これはロードバイク

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これはピストバイク

後ろの変速機が見分けるポイントです

 

そんなピストクリテの何がそんなに刺激的かというと、横浜という”大都市”の歴史的建造物である赤レンガ倉庫の中で、ノーブレーキで爆走できるという点です。ピストに馴染みがない方だと、ノーブレーキピストというワードくらいは聞いたことがあるかもしれません。世の中には悪い人がおり、ピストの後ろにも進めるという特性を活かして、ノーブレーキで公道を走ってしまう人がいます。もちろん道路交通法違反で捕まるので、ピストといえばそういった方々をニュースでたまにみて、なんとなく悪い印象を持っている方が多いのではないでしょうか。

かくいう私も高校から趣味でサイクリングをはじめ、サイクリング歴2年目で大学の自転車競技部に入部しましたが、ピストといえば違法のイメージが強く、謎にピストアンチでしたし、絶対ピストなんて乗らないと思って入部しました。

では、なぜそんな違法自転車が此の世に存在しているかというと、競輪場であればノーブレーキピストで走れるからです。

競輪場は自転車専用設計のクローズドコースなので、みんなでピストにのって競技をするトラック競技と呼ばれるものが存在します。結局ピストアンチだった私は、このトラック競技が持つロードバイクで味わえない速度感、コーナーのG、スリル、そしてエアロを突き詰めたパーツ類のカッコよさにどっぷりはまり、今ではトラック競技がメインになり、気づいたら家にロードバイクが一台もありませんでした。

つまり、ノーブレーキピストというのは本来は限られた場所でしか走れないという特性を持っております。今回のピストクリテは、普段は許されていない競輪場以外でノーブレーキ走行ができてしまい、そこに、コーナーテクニック、ラインの自由度、コースによる展開という要素が加わっております。

この時点で既に興味を引くイベントですが、夜のみなとみらいエリアというロケーション、DJが用意するテンションぶち上げBGM、沢山の盛り上げ上手なオーディエンスまで揃っております。

普通の自転車レースは、ロケーションは早朝のど田舎でbgmは鳥のさえずり、人はまばら(土地が広いからそう見えるのかもしれない)というのがデフォです。

それと比較してみると、今回のyokohama critは、自転車イベント界ではいい意味で異常で、全てが刺激的な最高の非日常空間となっておりました。

 

こんな最高のイベント気合をいれて参加するに決まってます。

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cervelo p3 sl

 

今回はこちらのバイクで参戦。

もしかしたらロードバイクコンバージョンピストと言われる可能性もあったので、一応カーボンの方のp3も持っていきましたが杞憂でした。気合入れすぎて、使うはずもないのに謎にコメットと4本バトンも持っていきました。

しかし、この気合は裏目に…

ここからちょっとだけいつものレースレポートです。

 

 

low down 結果:落車

ピストでハイブリッドローラーに乗り、200mのタイム計測。

このタイムで予選グリッドが決まる。 

実は今回のイベントで一番緊張した。

ピストクリテ予選は周回数が少なく、シクロのように最初の位置で大体の結果が決まってしまいそうだったから。

ミスれないなあと思って参戦したが、結果は落車。

あまりにもやらかしすぎて、周りに気を遣わせるレベルで萎えた。

 

 

予選 結果:パンクして1周でDNF

low downで落車した自分は、当然のごとく最後尾スタート。

これはやばいと思ってかなり焦って走った。とにかくスタートから全力で踏んでポジションガン上げすることを意識して走った。

結果、ヘアピン前のコーナーでブレーキが足らず、フェンスの足を踏んでパンク。

おまけにそのままヘアピンに入ったので軽く落車。

今日はそういう日かぁ~ということでそのままレースを降りる。

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順位決定戦 結果:動画を見る感じ3番手

予選のパンクでフロントにつけていたMichelin powerにがっつり穴が開いていたので、観戦に来ていた監督が偶然持っていた高級タイヤVittoria pistaをお借りした。タイヤ交換までやってもらってしまい、いつものごとく頭が上がらない。また、予選で53-17は重いなと感じていたので、53-18に変更して出走。

順位決定戦も当然のごとく最後尾スタートだった。こちらは予選よりも距離が長いので、前回の反省を生かして少し落ち着いて走ってみた。

すると、面白いくらいスルスルポジションが上がる。余裕が出てくるとコーナーのラインやクリッピングポイントなども見えてきて気づいたら3番手でゴール。
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こんなにサクサク上がるならパンクなかったらもう少し面白いレースできたなぁと思いながら、私の初ピストクリテは幕を閉じた。

 

 

考察

この競技、レーシングドライバーのタイヤマネジメントに似ている。

実際はタイヤというよりはどちらかというとブレーキがなくなるという表現が正しいと思うけど。

速く走ろうと脚を使うと、ブレーキをするための脚にも影響が出てしまい、結果的にコーナー前の減速がたらず、いつもよりオーバーに回ってしまう。

当然、レース後半は疲れが溜まってくるので、コーナーの処理も甘くなりがちになってしまい、レース結果にも影響してくる。

ここら辺が車のレースっぽくて私はとても好きだ。

ロードレースよりもシビアに、休むポイント、踏むポイント、更には踏む量をコントロールするスキルが大事なんだなと感じた。

後は普通のクリテの知識とピストの経験があればなんとかなるレースだなということがわかったので、この経験を活かして次回のリベンジに燃えていく。

ちなみに、予選含めて10km程度しか走っていないが、ジムで追い込んだ次の日くらい足パンになった。f:id:bike_tb_bike:20221122160545j:image

 

 

総評

三日たってもこの夜の興奮が収まらない

たかが自転車で走っただけでは得られるはずのない高揚感がこのイベントにはありました。

このイベントが与える非日常感と自転車競技で生まれるアドレナリンの相互作用で、恋しくなるほどの興奮を未だに得ております。

できるだけこのイベントのすばらしさを多くの人に知ってほしいのですが、ぶっちゃけ文章や画像では魅力の半分も伝わらないと思います。

なので、もし興味を持ったらまずは観戦から始めてください。正直、万人に出場はおすすめできません。

ロードバイクのイベントよりも出場のハードルはかなり高いと思います。

ピストの技術は少なからずひつようですが、そもそもピストの技術を得るには機会が存在しなさすぎるし、ピスト走行のマナーは周りの環境にも依存する部分があるため、選手だけではなく環境も少しハードル高めになってます。

しかし、ある程度のレースマナーとピストの走行スキルがある方には、口を酸っぱくしておすすめします。

危ないかもみたいな印象だけを持って出ないのは本当にもったいない。個人的な感想にはなりますが、外から見ているイメージやノーブレーキというワードから想像するほど危険なレースにはなってません。(スリルはめちゃめちゃあります。)もちろんこれは出場者の方々のスキルの問題もあるとは思いますが、速度域もロードのクリテ程高くないですし、競技者の速度を落とすという行為が分かりやすく、減速距離もある程度必要なので危険なコーナーリングをする人もほとんどいません。コースレイアウトもよく考えてあって、コケるポイントもほとんどヘアピンなので、コケても低速なので軽傷で済みます。また、ただでさえパーツが少ないピストなので、機材不良で事故する確率はロードより少ないと言えますし、今回brotuersさんが行ってくれていたバイクチェックは、レースイベントの中でもかなり入念なチェックでした。

こういった事情を踏まえて、物議を醸しそうな個人的な感想を言わせて頂ければ、ピストクリテを知ってしまうとロードクリテの方が正直怖いです。

しっかりした運営の元開催されてるので、是非、怖がらずに出てみてください。

最後に、この安全なレースも非日常の演出も今回のレースを運営していただいた皆様無しではありえません。本当に感謝しかありません。ありがとうございます。是非、来年もこの素晴らしいイベントを開催してほしいです。私は必ず出ます。

また、応援に来ていただいた方や写真を撮っていただいた方々もありがとうございました。皆様がモチベーションです。

 

とりあえず、次回のレース開催のためにも、周りの人間を一刻も早くピストクリテ沼に落とし、レースの盛り上がりと売り上げを上げるお手伝いをしなければ…

 

長々とありがとうございました。

 

おしまい。